なぜ、バズっても売上が上がらないのか?
インスタやTikTokなど、SNSを使って「集客したい」「採用したい」と考えている企業様から、よく「動画がバズったのに売上が上がらない」という相談を受けることがあります。
実際に、SNSマーケティングは、「バズることが成功のカギ」という認識をされていることが多いです。
そして、企業アカウントを運用する多くの人が
「再生数」「フォロワー増加数」などに一喜一憂しているのではないでしょうか。
実は、これは”よくある勘違い”なのです。
ハッキリ言って、バズる動画と売上に繋がる動画は全く違います。
今回は、
「バズる動画ってどんな動画?」
「売上に繋がる動画ってどんな動画?」
という目線で解説していくので、企業アカウントの運用担当者の方はぜひ参考にしてみてください!
SNS運用に対する間違った認識
SNS運用において、よくある認識の一つは「バズれば売上が上がる」という考え方です。
確かに、バズると一時的に多くの注目を集めることができますが、その注目が必ず「商品」や「サービス」の購入につながるとは限りません。
この違いを理解することがとても大切です。
なぜなら、バズる動画とは「より多くの視聴者が気になるものであることがほとんど」だから。
「バズる」ということは、より多くの人に再生される・より多くの人が見たくなる内容です。
あなたは、”わざわざ検索して探した動画ではないけれど、タイムラインに流れてきてついつい最後まで見てしまった”という経験はありませんか?
まさに、その現象が多くの人の間で起こることが「バズる」ということです。
企業SNS運用の落とし穴
それでは、実際に「バズるけど売上に繋がらない動画」と「バズらないけど売上に繋がる動画」の特徴を、企業アカウント運用者向けに言語化して解説します。
例えば、化粧品メーカーがSNSで動画を投稿する場合
バズるけど売上に繋がらない動画
・メイクの前後での変化が分かる、見ていて飽きない動画
・有名なメイクアップアーティストが発信するメイク法や
・トレンドに乗った動画(1分メイク、ものまねメイクなどが良い例です)
このような動画は実際に「バズりやすい」傾向にあります。
ですが、これらは「多くの人の目に留まる」動画のため、
既に商品やサービスを検討している人に直接的に届けるという目的とは異なります。
その分、より多くの人が気になる内容であり、コスメ自体にあまり興味がなくても最後まで楽しんで視聴できる動画です。
バズらないけど、売上に繋がる動画
・コスメの特徴を細かく紹介する動画
・コスメの使い方をわかりやすく説明する動画
・実際に、コスメを使った実演やレビュー動画
逆に、このような動画は再生数はあまり伸びなくても「売上に繋がりやすい動画」と言えます。
これは、
「商品やサービスの魅力がしっかり伝わる」
「購入を検討している人が欲しい情報が詰まっている」動画なので、
商品を認知した上で購入を迷っている人に再生されます。
ということは、裏を返すと「商品を認知していない人からすると、そんなに興味のない動画」ということになります。
目的意識を持って運用しないと、挫折する
この、二つの違いを理解することがとても大切です。
ここを理解できずに運用していると、
「なぜバズったのに売上が上がらないんだろう?」と、本来の目的であった売上に繋がらずに挫折してしまったり、
「再生数が伸びてないから、今の動画の発信は続けても意味がないのではないか」と、実際は購入を検討している人にしっかり届いているのに辞めてしまったり、
“今していることが合っているのかわからなくて迷う”ということが起きてしまいます。
バズっていないのに問い合わせにつながった実例
実際に、弊社が運用代行を担当させて頂いたエステサロン様の事例をご紹介します。
このクライアント様のインスタを「予約に繋がる問い合わせが欲しい」という目的で運用開始しました。
投稿したのは、以下のような内容です。
インスタで投稿した内容
・メニューに関してよくある質問に対する回答をまとめた動画
・お客様の口コミをご紹介した動画
・人気メニューとキャンペーン情報
このように、既にお店を認知した上で予約を迷っている人に向けて後押しできるようなコンテンツを中心に投稿しました。
スタート時のアカウントのフォロワーは約200人。
フォロワーの属性は、多くが同業やフォロバ目的のアカウントで、見込み客となるフォロワーさんはほとんどいない状態でした。
実際にインスタ運用を開始して、フォロワーの増加数は1日1〜2人。
動画の再生回数も、平均300〜400回ほど。
この数字だけを見ると、「派手さ」は全くありません。
これって伸びてるの?全然バズってないじゃん!と感じる方がほとんどだと思います。
ですが、当初の「売上に繋げたい」という目的に対する成果としては、大きな変化がありました。
運用し始めて、4ヶ月目までにこのような問い合わせがありました。
うなじ脱毛の詳細について、フィード投稿やストーリーズでこまめに訴求したところ、「他店でお悩み解決できなかった」という方からご相談が来ています。
こちらも別の方からのご相談。お客様の声をインスタ上でしっかり拾って発信したところ、このような具体的な相談につながりました。
これらの画像は、実際にインスタのDMに寄せられたお問い合わせ内容の一部です。
インスタのプロフィールに載せている予約画面のリンクタップ数も運用開始前と比べて、3〜5倍に上がりました。
これは、的確に”見込み客”となる人に、発信が届いている、かつ予約に繋がるアクションが実際に起きているということです。
重点的に予約を増やしたい「うなじ脱毛」に関して発信していた内容もしっかり届き、予約につながった事例です。
このように、何十万再生を追わなくても、1ヶ月に何千人、何万人も再生数を追わなくても売上に繋がるアカウント構築はできます。
バズらせる、認知を拡大するだけでなく、「売上に繋げたい」「予約の数を増やしたい」「ECサイトやホームページへのアクセスを増やしたい」と考えている方は、ぜひ今回の記事の内容を参考に、SNSの投稿企画内容を見直してみてください。
運用を始める前に、目的をハッキリさせること
いかがでしたか?
今回は、「バズる」と「売上が上がる」の違いについて、具体例や実例を交えながら解説しました。
前半でもお伝えしたように、“バズる動画”とは、より多くの視聴者が気になるもの。
逆に、商品やサービスの購入を検討している人に刺さるような情報の詰まった動画はバズりにくい傾向にあります。
SNS運用を始めるときは、
・このアカウントを通して何を達成したいのか?
・どんな数字を追いたいのか?
・インスタやTikTokを伸ばした先に得たい未来は?
など、運用を始める前に「目的」をハッキリさせてから取り組むことが大切です。
初期設計が8割!
インスタ運用やTikTok運用、Youtube運用など、企業のSNSマーケティングにおいて、「投稿する内容」や「投稿するタイミング」「再生数を計測すること」はもちろん大切ですが、実はそれよりもっと重要なのが、運用開始前に行う”初期設計”の段階での準備です。
実際、成功するキャンペーンや目標達成には、初期設計が全体の8割を占めると言っても過言ではありません。
初期設計とは、
・ターゲット層を明確にする
・運用の目標設定
・戦略を立てる
・投稿、企画の方針
・編集のテイスト
など、「投稿前に行う全ての計画や準備のこと」を指します。
これらの工程を丁寧に行うことで目的に沿った運用をすることができます。
逆に、ターゲット層があやふやだと、その投稿がしっかりアプローチ出来ているかが分かりません。フォロワー数なのか、再生数なのか、売上なのか、指標とする数値を決めていないと、その運用自体が成功か失敗かの判断ができません。
企業アカウントの運用を行う際は、一度初期設計をしっかり出来ているかをぜひ振り返ってみてください。
これから始めようとしている場合は、この初期設計に最も時間をかけることをおすすめします。
経験が浅い・知識がない場合
もし、SNS運用の経験や実績がない場合、この初期設計の部分で「何を決めれば良いのかわからない」「今決めていることに根拠がない」と感じることがあると思います。
そういった場合、独学に限界を感じたらコンサルティングを入れたり、代行会社に依頼するのも効果的です。
弊社でも、企業のSNSアカウントの「ブランディング」「戦略」「運用代行」を行なっています。
そして、中でも最も力を入れているのが「ヒアリング」です。
初期設計も含めて、お客様のお悩みや目的に合わせて、戦略を一緒に考えますので、SNS運用のサポートをご希望の方は、ぜひこちらのリンクから無料相談へお申し込みください。
このブログでも、引き続き企業様向けにSNS運用に関するお役立ち情報を発信していくので、またぜひ遊びに来てくださいね◎
本日も、最後までご覧いただきありがとうございました!